小児喘息の症状と対策、呼吸に音がなるようだったら症状を疑おう

 

子どもの発症する疾患の中でも特に多くの子どもがかかりやすいものに、小児喘息があります。

 

小児喘息はアレルギー疾患の一種で、その症状のほぼ9割が5歳までに発症します。主な原因はダニアレルギーの時にも書きましたが、家庭内あるいは外気を含めた住環境にあると言われています。

 

主な症状は強い咳、また呼吸に音がなるようになります(喘鳴)。小児喘息は成長と共に症状が和らぎ、大人になる頃には大分和らぐのですが、重い症状になると呼吸困難に陥ったり、身体の成長の妨げになる可能性もあるため、しっかりと薬を服用させて症状を軽くさせるようにしましょう。

 

 

小児喘息の対策

 

小児喘息はほぼアレルギーと原因は一緒なので、アレルギーが起きやすい環境を少しでも改善させてあげることが最善の策です。なるべく住環境ではものを煩雑におかず、ホコリが溜まってしまうような環境を作らないようにしましょう。またダニなどの微生物の死骸などもアレルギー要因になりかねませんので、布団やマットレスも定期的に掃除機をかけるようにしましょう。

 

小児喘息は主に炎症による気管支の収縮が原因です。そのためこの気管支を息が通りやすいように広げることで症状が緩和されます。

 

薬にはこの気管支を広げて症状を緩和させるものと、喘息症状自体を未然に抑える薬の2通りがあります。

 

症状の緩和させるものは発症が起きてから吸引したりする薬です。β2薬などがその筆頭でしょう。未然に防ぐ薬は発症自体を起きにくくするもので、吸入ステロイド薬などが筆頭です。

 

ステロイドという名前ではありますが、この薬自体は全身に副作用を引き起こすような性質もなく、部分的な塗布に近い使い方なので、アトピーなどのステロイド薬と比べれば強い効果に対する副作用のようなものはほぼありませんので、心配せずにしっかり子どもに使うようにさせましょう。

 

症状を抑えて重症化することを避ければ、体の成長と共に小児喘息はかなり快方しやすい疾患です。症状に付き合う期間は長くなりがちですが、将来のためにもしっかり対策を継続させることで、問題は解決出来ますので、しっかりと定期的に病院へ通うようにしましょう。

 

小児喘息の体験談

 

小児喘息に関する体験談には以下のようなものがあります。

活発な長女が初めて喘息と診断されたのは3歳になったばかりの頃です。

普段は風をひいても安静にさせられるのを嫌い、弱音を吐かないにもかかわらず、苦しがって病院に行きたがりました。 熱も無く、見た目はさほど重篤とも思えないながらも万が一という気持ちでかかりつけの小児科に連れて行きました。

結果は喘息で、肺が空気でいっぱいになり吐き出せない状態とのことですぐに点滴となりました。

周囲に喘息患者がいなかったため、喘息=ひどく咳き込むという認識でいた私はとても驚きました。

発症後の2年間は、幼稚園も発作の合間に行くような塩梅で、毎月、時には月に2回の発作と付き合いましたが、不思議と真夏と真冬である1月と8月は発作無しでした。

普段は処方されたテオドールを服用し、発作が起きると点滴を繰り返しますが、だんだんわずかな呼吸音からも兆候を感じられるようになり3年目からは大きな発作は避けられるようになりました。

その間、息にかすかにヒューヒューという音が混じると病院に行きましたが、安静にすることを嫌う長女はいつでも苦しくないと言い張るので医師も苦笑していました。 ただ、こういうタイプの子どもは治り易いので水泳をさせてみたらどうですかと勧められました。

 

ラッキーなことに、徒歩5分の場所にスイミングスクールがあったので、ダメ元で申し込みましたが、喘息な上、水を怖がるのでなだめたり、励ましたり大変でした。

発症後3年目、幼稚園年長組からは発作も数ヶ月に一度になり、水泳にも週2回あまり休まずに通えるようになりました。

小学校入学後は低学年時に2回ほどの発作になり、高学年では皆無になりました。

成長期ですから水泳だけが良かったわけではなく、体の機能も充実してきたことが大きかったのでしょうが、信頼できる医師と二人三脚で大きな発作を起こさぬように服薬で管理しつつ鍛錬できた効果もあったと思います。