子どもに激しい下痢と嘔吐の症状・・・ロタウィルス、ノロウィルスに対する注意点や対処法

 

主に秋口から広く見られるようになり、冬場に猛威をふるう症状としてロタウィルス、ノロウィルスの感染というものがあります。

 

この2つのウィルスはそれぞれ違うものなのですが、腹痛を伴う下痢、唐突な吐き気・嘔吐、冬場に感染しやすく脱水症状が起きやすいという点で共通しているウィルスです。ロタウィルス、ノロウィルスのうち、ロタウィルスは主に幼少児がかかりやすく、生後まもなくから3歳ぐらいまで環境によっては毎冬かかってもおかしくない症状です。

 

ロタウィルスは主に腹痛と発熱、そして下痢が症状として表れます。言葉を話せないころにかかるので、常に泣きながら下痢を繰り返すことがあります。成長してくると比較的かかりづらくはなりますが、ロタにかかりやすい体質だと以降ノロにもかかりやすい体質と言われ、こちらは成人してからも付き合っていかなければならない症状になります。

 

ノロウィルスになると今度は吐き気や嘔吐が短い周期で再発し、トイレから出られなくなってしまいます。

 

 

ロタウィルス、ノロウィルスの対処法

 

ロタウィルスおよびノロウィルスに対するワクチンや予防法というものは今のところありません。とにかく感染して気分が悪くなったら、徹底的に身体から菌を取り除くことを意識したほうが回復は早いです。

 

下痢や嘔吐を我慢せず、全て流しきってしまうほうがいいでしょう。

 

どちらも身体の水分が出て行ってしまう症状のため、水分補給、特に経口補水液を用意して体力が奪われないように注意しておきましょう。子どもの場合は直前まで体力があるように見えても、急にドスンと身体が重くなって酷い脱水症状を見せることがあります。なので平気に見えてもしっかり経口補水液を身体に補給させるように促しましょう。

 

下痢止めや嘔吐止めといった薬は、ウィルスを体内に残留させてしまう原因になりますので、症状が酷い時に服用させるのはやめましょう。

 

ノロウィルスにかかると特に嘔吐がひどくなりがちで、経口補水液などを飲めない、飲んでもすぐ吐いてしまうことが起きます。そうした場合には病院での点滴を受けさせることでしか体力を回復させる方法はありません。ノロウィルスの他人への2次感染を防ぐためにまずは病院の指示を仰いだ上で、子どもを病院に連れて行きましょう。

 

ロタウィルス、ノロウィルスの体験談

 

ロタウィルス、ノロウィルスの体験談としては以下の様なものがあります。

 

冬の時期でしたが、当時幼稚園に通っていた息子が帰宅し暫くすると突然、「ママ、気持ち悪い」と言い出しました。

急いでトイレに連れて行くと、大量の吐瀉物を吐き出しました。 息子が一旦落ち着いた後、今日はどんなお弁当を持たせたか考えてみましたが、特に食中毒を起こすような物はなく、取り合えず、息子も吐いてすっきりしたのか元通り元気に遊んでいたので、その時点では深く考えないでいました。

 

それから数時間後、トイレから息子が私を呼ぶので飛んで行ってみると、「ウンチがおしっこみたいにビシャビシャだよ」と不安な声で私に教えてくれました。

嘔吐のあとに水のような下痢をした息子の症状を見て、「もしかしたらノロウィルス?」と一抹の不安を感じました。

息子には、手洗いをしっかりさせて、ノロウィルスを想定して脱水症状を起こさないように、水を飲ませて水分補給させました。 それから30分後、トイレにまた駆け込み、水のような下痢を再度しました。

晩御飯は、下痢と嘔吐に備えておかゆを作り食べさせました。 夕食後、1時間くらいでまたトイレに駆け込み、また下痢をしました。

食べても飲んでも、全て下痢や嘔吐として出てしまうのに恐怖すら感じるようになりました。

 

以前、友人がノロウィルスになったことがあり、その時の状況を聞いていたので主人に頼んでスポーツ飲料水を何本か買ってきてもらうことにしました。

確か、体内の水分補給には普通の水よりもスポーツ飲料水の方が有効であり、熱中症の際にも良いということです。

また、下痢止めの薬は服用せずウィルスを体内から全部出し切るように、水分をいっぱい摂らせました。 数日間、下痢の状態が続きましたが思ったより症状が重くならずに完治しました。

 

その後、気を付けてはいましたが私と主人にも時間差で息子のノロウィルスが感染してしまい家族全員が大変な思いをしました。

 

娘が2才、3才の2年間の冬に悩まされたのがロタウイルスによる下痢と嘔吐でした。

その頃は、毎年のように真夜中の嘔吐から始まりました。 静かに寝ていたなと思っていたら、突然むくっと起き上がり嘔吐してびっくりさせられていました。

昼間や夕方から具合が悪かったのかもしれませんが、両親ともにその前の症状には気づきませんでした。

とにかく、突然の嘔吐から始まっていました。 真夜中でしたし、嘔吐するほかには、特に目立つ症状もなく、抱っこしていると眠り、数十分寝かした後に嘔吐の繰り返しでした。

だから、夫婦で娘の顔色を見て、けいれんもないし、落ち着くと寝ている様子を確認して、翌朝に病院に連れて行くよう計画をしていました。

とにかく、意識があるのか、けいれんなどはしていないかなど見ることのない様子があれば、即病院と考えていたのですが、幸いにそのような症状もなかったので、とりあえずはママの抱っこで落ち着いて少しでも寝られるよう配慮しました。

 

胃の中に何も無くなると、吐き気だけを訴え、何も出てこないようになり朝を迎えるというパターンでした。 この夜の間に心掛けたのは、娘に睡眠と水分を取らせることでした。

とにかくいつ嘔吐するかわかりませんので、台所で使うようなボールとビニール袋を用意し、水やスポーツ飲料を置いて、娘が水が飲みたいと言ったら与えるようにして一晩を過ごしました。この時、娘自身も自分の体調の異常を感じて不安を覚えている様子でしたので、安心して眠るようことを最優先していたように思います。

 

朝になると、多少の気持ち悪さは訴えましたが、嘔吐も落着き、病院でロタウイルスを確認、吐き止めの薬や整腸剤を処方してもらって自宅で安静にするよう指示されました。

うちの場合は、不幸中の幸いか、脱水症状で入院、点滴などをする必要もなく済んでいました。 今では娘も小学校に入学し体力もついたのか、このウイルスで症状がでることなく冬を乗り越えています。

あとは、薬局で市販されているウイルス除去の製品を毎年冬に購入し、手洗い、うがいなどをはじめとして、口に入るものなどから気を付けていることも功を奏しているのかもしれません。

 

ロタについては脱水症状が起きても嘔吐の症状が緩いため、飲み物で体力の回復が可能な一方、ノロでは嘔吐も下痢も激しくなるため、一度ひどくなると体力の回復が困難になります。

 

両方の症状に言えることですが、これらのウィルスは体調がいい時にはそれほど症状は悪化しません。なのでもしも下痢が続くとか吐き気を催しているという初期症状が見られたら、その時点からあまり体力を消費させる運動などはさせず、経口補水液を摂取して体調を整えておくといいでしょう。

 

症状が悪化しやすい原因として、直前の食事で刺激の強く胃を痛めるものを食べたりすることが挙げられます。唐辛子などの辛いもの、にんにくなどの刺激が強く、胃や腸に負担をかける食べ物を食べると、ロタウィルス、ノロウィルスに対する抵抗力が弱まり、症状が悪化しやすくなります。

 

事前の対策としてはこうした刺激物のある食事を冬場は控えるという態度をとることで、ロタウィルス、ノロウィルスにかかっても比較的軽度の症状にとどめることが出来るでしょう。